――どんなお仕事をされていますか?
地域を元気にするためにNPO法人を運営しています。
――最初にコーチングを受けた時の目標は?
新しいNPOの形というか、自分の想うNPOの形が出来ればいいなと思っていました。
それを創るために今、自分が立っているんだけど、自分だけで考えていると、同じ所を順繰り順繰り回っていて、先がないというか、先が見えてこなくて、何について考えていけばいいかがよく分からなくなっていた時に一孝さんと出会いました。
――コーチングを受けることで目標を達成出来るイメージはありましたか?
なかった。
なかったけど、一孝さんに誘われて、コーチングの講座に行って、パラダイムの話を聴いて、すごく自分が枠を創っていたのが見えました。ここまでしか出来ないんじゃないかとか、思考が自分だけの世界だと見える範囲に限界があって、その先がなかなか見えませんでした。そういう意味では、コーチングって何か秘めてるなじゃないけど、今の自分には必要かなと感覚的に思いました。
――逆にコーチングに対する疑問はあった?
うん。どういう風な時間が流れるんだろう。どういうことだろうみたいな。
カウンセリングでもないし、アドバイザーというわけでもないし、どんな時間がコーチである一孝さんと流れるんだろうと思っていました。でも、やってみないと分からないしと思って。
――実際に、分からないままにやってみて、やっていくなかで掴めてきた?
とりあえず、「最近どう?」から始まって、話をしていたら自分がつまずいていることを整理出来てきて、その中で違う視点で聞かれて、あ~そうかみたいな。
その辺考えてなかったとか、その辺不明確だったなとか、いつも課題があって。
それは、私の中で、「夢を叶える像」みたいな。
その課題を意識しながら、また次会う時まで、課題に取り組んでやっていたら、こういうことか!というのが見えてきてそれが凄く面白い。
――面白いっていうのはどんな所?
自分だけで考えていたら多分、「含む」とかそんな視点には絶対に立てない。
でも、「含む」ことを意識することで、ちょっと活性化が起こったりだとか、なんか小さい事でも結果が出てくるというか、プロセスに違いが出てきてそれが凄く面白い。自分だけで物事を考えていたら、それは見えてこなかっただろうなと。
――コーチングセッションを進める中でどんな結果を創りましたか?
当時は、いろいろと迷っていたけど、自分の立位置が明確になって、思考が楽になってきた。こうあらねばならない的な所でつまずいていたから、そうじゃないと思えたりとか。
どこを目指しているのかが明確になってきて、それは、考え方の部分もあればお金の部分もあるし、「何を目指してるん?」みたいなところが明確になってきたから、自分自身も取り組みやすいというか、一緒に取り組んでくれている人たちにも伝えやすい。
それに、お金の部分で言うと、今までお店の売上げが、最高このくらいまでの額だと思い込んでいたのがもっと伸び幅があって、もっといけるんだっていうのが分かったりして、もっと可能性はあるのかもと思えたり。やり方次第だなと。
今年の5月に売上げが192万までいった。今まで120万が壁やったけど、120万円超えるのはあんまりイメージできてなくて、120万でもこんなに大変なのに、そんな額いけへんわと思っていたけど、その額いったから、あれみたいな。思っているのと違う、みたいな。
――達成してみてどうだった?
大変やけど、120万儲けていたのと同じくらい大変だった。
結局、稼ぐのは大変だなと。楽じゃないっていうか。両方ともとても大変だった。
――他の月で120万円を越えた月は?
ある、6月、7月もそれくらいいった。
今までは、70万とか、80万越を超えたらすごいと思っていたけど、それが100万を超えてきた。
――他にどんな結果をつくりましたか?
スタッフとのコミュニケーションが上がったと思う。
――具体的に変化したことは?
最近でいうと駐車場のこと。駐車場のことで、スタッフ自身が地域の事とか、どういう方向性で店をやりたいというのが、理解できていたからか、話し合いもスムーズで、こうしたら地域の人に喜んでもらえるんじゃないかという視点で話し合えた。
そういう意味では、自分の思っていることが伝わっていることを実感として感じている。
あと、自分自身が変わったような気がします。
――どんな所が?
今までは、事前に伝えるのが苦手だったりとか、自分で勝手に、これ言ったらしんどいかなとか、重いかなとか考えて言わなかったけど、そういうこともスムーズに言えるようになった。言った方が楽だなと思うし、自分自身が変わればみんなも変わるし、楽になるなっていうのがあった。
――言えるようになったのは何かきっかけがあったの?
一孝さんと話をしていたら、結構、自分の癖に気づいた。思っていること言うの苦手やったな、とか。これはコーチングと関係があるのか分からいけど、一孝さんは、はっきりと思ったことをいう。でも、それは凄く明確で。そやなと。
ストレートに言う人って少ない。それ本音か建前か分からんやんみたいな。
一孝さんがはっきり言ってくれるから、コーチングじゃないところで、こういうのって大事やなって思って。相手が「どっちなん?」と思う時間は無駄なので、はっきりと伝えることで、相手にどっちなん?と思わす時間がなくなるから凄い。そういう視線を学んだ。
一孝さんは、はっきり言いながらも、選択肢をくれるから、そやな、どうしようかなみたいなに考えられる。はっきり言われっぱなしやったらしんどいけど、選べるから楽に考えられる。
――他につくった結果はありますか?
たとえ無理でも自分がこうあればいいのになというところの目標が出来たら、無理やという感情も、もちろん大事にしながら、無理と思いながらも、日々やっている自分が面白い。
目標を立てたいし、そこに行きたいから、無理なんちゃうんって不安になりながらも、そこに達している自分とか、湧き上がってくる感情と、自分の行動の裏腹とか。
結局、達成できたりとかして無理じゃなかったやん!て。
あの時間無駄やったなかと。でも、そこの感情も否定しないというのが大事やなと思って。
出来ないと思ってしまう自分を今までは否定していた。
そんなん考える時点でもう無理やんみたいな。
で、そんな自分を否定していたけど、その湧き上がってくる 感情、いいことを考える時もあれば、もちろん、負の感情もあるので、それも含めて今があるわけやしという風に、そこを認めると、他の人にも負の感情が起きてても、そんなんみんな起こるよ、やってみようよ!と言えるようになる。
自分に起きている感情を認めたら、周りの負の感情も認めれるようになる。
やってみんと分からんくない?とか言ったりとか。
自分に限界を作りがちやったけど、確かに限界はいつかはあるのかもしれないけど、まだ、いけるな。そう思えるというか。
――素晴らしい!
――今後、創っていきたいことは?
目標は、もっとNPOについて面白くしゃべりたい。
今、NPOには、年配の人も多いから、どちらかというと、生き甲斐とか、自分の成長とか楽しさという話が多くて、なんかもっと、湧き上がってくるじゃないけど、ワクワクが湧いてくるような話が出来る人たちがもっと増えたらいいなと思ってる。
「自分、そんなことしてるん、すげぇ!」みたいな。
それで、こう刺激を受けて、じゃあ、うちらもこんなんやってみよやとか言えたりとか、お互いが刺激しあえたりとか。
年配の人たちは、生き甲斐としてわが道をいって前に進んでいる。
年配の人とではなくて、若くて生活がかかっている人たちと、すげえとか言い合って、もうちょっと、刺激がある現場になれば、地域が活性化されていく。
刺激もありながら、社会にいいことしていていたり、社会にいいことをするために、刺激しあって高めあっていったり。
そんなことを言い合える組織が増えたらいいなと思っていて、そういう人材が自分の組織から生まれてもいいなと思う。助け合ったり、逆に焦ってみたり、そうい う人材が育つような組織であったり、環境であったり、そういうのが出来たらいいなと。もっと面白くというか。そういう風になったらいいと思ってる。
――まだ、コーチングを知らない人に伝えるとしたらどういう風に伝えますか?
夢を叶える像みたい!
自分がやろうとしていることを踏まえて、経営者の本とかを読むと、そこに答えがあるような気がしてたけど、それはあくまでもその人のやり方。
自分のやりたいこと、できること、それに合わせて自分のビジョンをきちんと描いていくためには、自分の思考だけでは、はまってしまって同じ所をぐるぐる回るだけ。
でも、そこに突破口があるから、行き詰っているときに凄く役に立つ。
自分の中でもう限界だ。これ以上、どうやって伸びたらいいん?という時に、ちょっと力を借りて、突破口を見せてもらって、突破口を一緒にぶち破ってもらって、もっとこういう世界があるんだというのを一緒に見れる。
目標を達成するためにどうしたらいいのか?を具体的に話をして、その都度、課題があって、それを意識した2週間を過ごして、それをまた報告して、また、次そこに向かうためにこういうことが必要だということを言ってもらえて、ほんまや!みたいな気づきがある。
自分の力とか、自分のパーソナリティとか、自分に合わせてもらえるから取り組みやすい。
限界だ!と思っている人にはすごくいいと思うし、経営者にとってもメンテナンスという意味で役に立つ。
経営者は、あまり思っていることを言えなかったりする。言ってもいいんやろうけど、あまり言いすぎても周りを不安にさせてしまう可能性もあるので、思っていることを話すことで、メンテナンスにもなるし、自分がこう、うわぁとなっている時に立て直せるメンテナンスにもなる。更に、その後のやることが明確にもな る。
ありがとうございます。
――最後に言い残したことはある?
考え方一つですごく変わるから、それがいい風に転がっている時はいいけど、実際に悪い時に転がる場合もある。
それを、コーチの人にはありのままを伝えないといけない。カッコつけてしまったりとか、出来てないのに出来てるしとか、そんなんじゃなくて、信頼をするというか、言ってもマイナスになることはないので、むしろ、今起こっている状況をきちんと言わないと結果につながっていかないので、その辺りは、信頼して言い切らないといけないと思います。
――長時間のインタビューありがとうございました。